商業施設の賃料相場・賃料形態を教えて下さい
駅ビル・ショッピングモールなど『商業施設』への出店に興味があるけど、賃料相場や出店費用はどれぐらい?賃料システムが複雑?と不安に思われている方も多いのではないでしょうか。しかし、賃料相場は路面店と同様でピンキリです。それよりもまず、商業施設独特の賃料形態を理解する必要があります。下記に賃料表の例を掲載しました。あくまで一つの例ですので、金額やパーセンテージは物件により異なります。また、費用の項目も施設ごとに異なりますので、大まかなイメージをつかんで頂くためのサンプルとしてご参考にして下さい。
賃料条件表(一例)
賃貸面積 | 20坪 |
契約期間 | 5年間(定期借家契約) |
敷金 | 300万円(最低保証賃料の10ヶ月分) |
<毎月の費用> | |
賃料 | 月売上の10% (最低保証売上300万円/月) |
共益費 | 60,000円/月 |
お客様駐車場負担金 | 月売上の0.5% |
販売促進費 | 月売上の1% |
テナント会費 | 5,000円/月 |
売上金管理費 | 15,000円/月 |
<初期費用> | |
内装監理費 | 200,000円 |
現場協力金 | 200,000円 |
オープン販促費 | 100,000円 |
用語の説明
定期借家契約とは?
定期借家契約とは、更新が無く契約満了をもって終了する契約です。ほとんどの商業施設はこの契約形態をとっています。ただし双方が合意し、その後も営業を継続するケースはあります。その場合もあくまで「更新」ではなく、新たな定期借家契約を「再契約」する事になります。詳しくは、こちらをご参照下さい。
最低保証売上/最低保証賃料とは?
商業施設の賃料が売上歩合制だという事はよく知られていますが、この最低保証売上という言葉は、あまり馴染みが無いかもしれません。上記の賃料条件表では、賃料が月売上の10%となっていますので、売上が500万円だった月の賃料は50万円、400万円なら40万円、300万円なら30万円となります。ただし、最低保証売上が300万円に設定されていますので、売上が200万円だった月でも、最低保証売上300万円に対する10%、つまり30万円の最低保証賃料を支払わなければなりません。
売上金管理費とは?
多くの商業施設では、毎日の売上金を全て預かり、その預り金から賃料や光熱費などの費用を差し引いて、月に数回返金するというシステムをとっています。売上金管理費は、そのための費用となります。
内装監理費とは?
商業施設の内装工事には様々なルールが存在します。例えば、隣のテナントとの壁の高さに規制があったり、看板の大きさや形状にも決まりがあります。また工事の時間帯や、使用できる材料などにも細かな規則があります。それらを総合的に監理するための費用です。
現場協力金とは?
例えば仮設電気、水道、お手洗い、警備費、清掃費など、工事業者が共通して利用する仮設物の費用や、工事を安全に工程通り遂行できる様に調整するための費用です。
オープン販促費とは?
商業施設の館内には数多くのフロア案内板が掲示されていますが、新たなテナントがオープンすれば、これを全て書き換えする必要があります。このような費用を捻出するために徴収する費用です。
まとめ
賃料形態は商業施設により異なりますし、業種によっては歩合賃料ではなく固定賃料の場合も少なくありません。賃料相場は路面店と同様でピンキリです。出店イメージを詳しくお聞かせ頂ければ、希望に合った物件をご紹介できるよう頑張ります。出店が成立しなければ、当社への手数料は発生いたしませんので、お気軽にご相談ください。